自作キーボード沼に入ってからすでに半年が経過していた話

こんにちは、かーくんです。

表題通り僕が自作キーボード沼に入ってからすでに半年が経過したらしいです・・・

この半年の間でどんなキーボードを作り、どんなことに挑戦してみたかちょっと振り返りをしてみることにしました。

自作キーボード沼に興味を持ち始める

自分ではどのタイミングで興味を持ち始めたのか曖昧ですが、某Slackでの発言ログを見ると 2018年08月06日 に xd75re に興味を示していました。

おそらく天高(@skyhigh_works)さんと既製品のキーボードのやりとりで出てきたからだったかなって思います。
その後ずっと興味を示していてほしいなーって思ってましたが結局購入しませんでした。
後日既製品のキーボードを購入しましたが、キーキャップが気に食わなかったので天高さんにお願いしてオリジナルキーキャップを作成しました。

思えばこれが自作キーボードの入り口だったのかもしれません。

印字の方法は昇華印刷で1uは大体きれいにつくれたのですが、1.25u のイヌは何回か割れてしまいました。
ここで昇華印刷の難しさとか学びました・・・ このキーキャップは今でも大切に家に眠っています。

自作キーボードの本と出会う

2018年10月08日に技術書展5が開催され、そこで初めて天高工房さんの namecard2x4 とfoostanさんの 自作キーボード設計入門 を購入しました。

帰宅後foostanさんの本を読んで軽く設計について学び、それからしばらくしてから namecard2x4 を組み立て、半田付けの面白さとキースイッチの種類がいっぱいあるということを初めて知りました。

それからnamecard2x4のFirmwareを焼くため、qmk firmwareを触りだし基本ファームウェアを弄って絵文字マクロパッドとしてしばらく使っていました。

このqmk firmwareのキー設定の使いやすさと常駐ソフトウェアを使わなくともマクロ設定ができることから、ゲーム向けの専用キーボードが作れるんじゃないかと小さく妄想をしていました。

遊舎工房の実店舗がオープン

年が変わり2019年になって とみね(@htomine) さんから遊舎工房の実店舗が秋葉原にオープンすると教えられました。
天高さんやとみねさんがプレオープン日行くと聞いていましたがまだキーボード沼に入っていない僕は招待状がなく、もっと早く自作キーボードの沼に入れていたらなと思いながら、オープン1日目にの2時頃に入店したことを覚えています。
その時は格子配列かつ分割キーボードを使ってみたかったので、ergo42を購入しました。 売り切れだったから買えなかったですが第1候補にhelixがありました。

ergo42の組み立ては、遊舎工房オープン2日目にほぼ開店と同時に入店し工作スペースを借りて作りました。

初めて作った40%キーボードは気になる点も残しながらも大変気に入ってしばらく触っていました。

どのくらい気に入っていたかと言うと、9月に作ったキーキャップを剥がしてergo42につけるぐらいです。

HecomiAlphaとの出会い

2月頭に天高さんからHecomiさん監修の自作キーボードキット作ったからつくってみない?みたいな連絡を受けました。
その頃僕は40%キーボードに慣れず、ergo42をあまり使わなくなってきていた時期というのもあり、面白そうなので乗っかることにしました。

連絡をもらった数日後、遊舎工房の近くでHecomiキットを受け取りそのついでに遊舎工房のボックスもレンタルし始め、レンタルボックス10番にnamecard2x4が並び始めました。

そしてそのままの勢いでFX600とHAKKO 633を購入してHecomiAlphaを組み立てました。

キーキャップも外され虚無となったergo42は押し入れに行きました・・・

初めてRGBLEDを入れたキーボードはとてもゲーマー心をくすぐり、全キー光らせたい気持ちでいっぱいになってました。

自分で基板を発注

そろそろ自分で基板を設計してみたいなと思い始めて、天高さんにいろいろ相談していました。
やはりまずは 発注することを覚えろ ということで次の条件で作ってみることにしました。

  • namecard2x4と同じ名刺サイズで作ること。
  • kailh Chocソケット使用する
  • RGBLEDをつける
  • OLEDをつける

初めはとても苦戦して、kicadことはじめが読めず(読み始めると寝てしまう)それでも解説スライドなどを読みながら試行錯誤してなんとかできたkicadファイルを天高さんにレビューしてもらいました。
レビューしてもらい色々教えてもらいながらなんとかElecrowに発注し基板を無事に作りました。

そして、意気揚々と名札が割りとして光らせながら技術書典6でつけて歩いていました。
耐久テストとして壊れても良い感じで使っていましたが、技術書典中は壊れず意外とそのままでも大丈夫そうだなって思っていましたが、
その日家に帰ってみるとOLEDが割れていました。
OLEDが割れ一日首から下げてわかってきた改善案がでてきました。

  • OLEDは横表示だから縦に実装してしまうと文字が読みにくい
  • 上からUSBを指すのはなんだかんだでバランスが悪くなる
  • リセットスイッチの主張が強い
  • ZigZagの話題を天高さんとしたので使ってみる
  • アクリルパーツを使ってPCBとOLEDを保護する

この改善案をもとにベータ基板を作りました。それが名刺展でもだしたビジネスカードベータです。

そして波紋エフェクトを作ってみたくて、Unityを使ってシュミレーションとかもしていました。

すいはんきーを作った

そして6月2日からゲーム用の片手マクロパッドを作ろうと思って、動き始めました。

遊舎工房の群遊伝に書いてある説明の通り、普通のキーボードの横におけるコンパクトさを求め、 リバーシブル基板で右手にも対応、そして左右の通信はi2cを使って拡張性を上げる。 BLEMicroProにも対応しておく。
という機能もりもりで作りました。

そして一ヶ月後プロトタイプが完成しました。

最初のプロトタイプではやはりうまいこと行かないことが多く、
SCL SDAが逆でつなぎ直さないとOLEDが使えなかったり、
1.2mmの基板で作ってみたので打鍵感が良くなかったり、
qmk firmwareで苦戦してなかなか取り込んでもらえてなかったりとか
色々と挫けそうな場面がありましたが、なんとか完成しました。

ElecrowやALLPCBなどいろんな業者を使って良い基盤ができるところを探しつつブラッシュアップをしなんとか納得いくできになり、
TMF2019で展示し先日のコミックマーケット96で頒布しました。

Angel64について

ここでは出てきていないAngel64ですが、すいはんきーのgerberを製造メーカーに提出し受け取る間暇だったのと、
また、gerberを提出し製造に入ったタイミングでSCLとSDAが逆ということに気づき、完全に落ち込んでいたタイミングだったので
一旦すいはんきーから離れようとしていた時期につくりはじめました。
主な使用用途としてはUnite2019 というUnityのConferenceで使うのを目標にし、iPadProと一緒に使えるサイズ感を目指して作りました。

そして、その時ちょうどあぷろさんのDuplex Matrixをみて64キーでi2cのポートを開けておくという先行事例を作りたく挑戦してみました。

これも実装になかなか苦戦して、COL2ROWとROW2COLをqmk firmwareでどう実装すればいいかわからなかったり、
配線がつらすぎてFreeRoutingに手を出してしまったり、いろいろと苦悩がある子です。

現在はまだアルファ版でこれから使いやすくなるようブラッシュアップをしていこうと思います。

最後に

ここまで僕の活動履歴を読んでくれてありがとうございます。

書いてて気づいたのですが、自作キーボードに興味を持ち始めて1年が経過してるんですね・・・
一年てとても早いものです。

まだ作品としては

  • ビジネスカードベータ
  • すいはんきー
  • Angel64
  • Angel17

と数少ないですが、これからも自作キーボード沼に浸かってどんどん作品を作っていけたらなと思っています。
自作キーボード界隈の皆さん。これからもよろしくおねがいいたします。

この文章はAngel64MX+KailhProPurpleで書かれました。